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嗅覚の減退・脱失と逸失利益

コラム

2019年5月11日
嗅覚の減退・脱失と逸失利益

2019.5.11

 

今日も大阪市天王寺区(大阪上本町・谷町九丁目)の事務所で、交通事故被害者からの受任事務を処理しています。

 

8日に一本飛ばしてしまった分を埋めるために、本日2本目の投稿です。

 

嗅覚の減退や脱失により後遺障害14級相当、12級相当とされる場合があります。この場合の逸失利益の有無、金額について、争いになるケースが多いのです。

 

交通事故の賠償実務に大きな影響力がある赤い本に、ある裁判官が書かれていたものを纏めますと、

1 原則として、嗅覚の喪失・減退による逸失利益を認めることは困難である。

2 ただし具体的事案によっては、例えば被害者が従事する職業の性質等の事情を考慮して逸失利益を認めることができる場合もある。

3 逸失利益を否定する場合は、後遺障害慰謝料額を増額することがある。

となります。

 

2について具体的に言えば、被害者の職業が調理師であれば逸失利益が認められる可能性がありますし、仮に被害者が調理師の仕事を後遺障害により失っている場合は、労働能力喪失率が高い目に認定される可能性もある、というイメージを持っていただければよいでしょう。

 

 

 

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