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交通事故損害賠償の「損害」とは?

2019年3月27日
80 H31.3.27 交通事故損害賠償の「損害」とは その80

2019.3.27

今日も大阪市天王寺区(大阪上本町・谷町九丁目)の事務所で、交通事故被害者からの受任事務を処理しています。

このような判例実務の歴史に照らせば、我が国において交通事故が激増した交通戦争時代(昭和30年代~昭和45年頃)の大半は、この昭和42年最高裁判決が出るより前であり、本人が請求の意思表示をした場合にはじめて慰謝料請求権が発生する、とされていたことがわかります。また、交通事故による死亡事件の場合、当時も今と同様、何ら意思表示をできないまま死亡するという事案は少なくなかったわけです。

そのような時代、すなわち昭和42年最高裁判決以前に、実務法曹が、死亡慰謝料の問題を議論して裁判基準を確立するのは大変な作業だったと思います。最高裁が昔から変なことを言っている(「一身専属性ドグマ」とでも言うべきでしょうか?ただ、戦前日本の知識人にとっては慰謝料とはそういうものであるべき、という思いが強かったであろうことも、私には想像できます。)、学者の先生からの批判は強い、もしかしたら最高裁の判例変更も時間の問題かも、という空気の中で、しかしその時代の最高裁の立場を軽んじるわけにもいかないという常識もあったでしょう。

 

更に裁判基準を議論する優秀な裁判官や弁護士の中にはいわゆる論客的な人も多く、もう慰謝料請求権の相続構成を否定し、近親者の請求だけを認める立場に、裁判基準の形成を通じて一気に最高裁をいざなおうと夢見る急進的な論者がいてもおかしくありません。

 

 

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