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交通事故損害賠償の「損害」とは?

2019年3月5日
58 H31.3.5 交通事故損害賠償の「損害」とは その58

2019.3.5

今日も大阪市天王寺区(大阪上本町・谷町九丁目)の事務所で、交通事故被害者からの受任事務を処理しています。

さて、昨日の続きです。昨日ここに引用した質問に対する裁判所の回答は、例に挙がっているような、むち打ち治療のための2カ月間や3か月間の通院期間の事案で、3.5倍基準を適用することはまずない、というものでした。また、むち打ちであれば、6か月を超えないと3.5倍基準の適用を考えない、という発言も裁判官からありました。更に、私から実通院日数が少ない傾向がある骨折の場合の話を振ってみたところ、骨折の場合には3.5倍基準の適用にかなり消極的である、という反応も観測されました(むしろ骨癒合期間に照らして治療期間が長すぎるのではないか、という観点からの検討を行うことが多いと感じました。)。

まとめると、裁判所は、傷病名、症状そして治療内容など様々な具体的事情に応じて、通院期間が長期化しているためにこれをベースに慰謝料を算定するのが合理的ではないと判断される場合に、慰謝料金額を調整する必要性を認識し、その調整の手段の一つとしてしおりに明示している3.5倍基準を用いることもある、という印象でした。

実は、この考え方(又はこれに近い考え方)は、毎年繰り返しこの懇談会で15民事部から弁護士に回答されています。しかし、今回大阪弁護士会交通事故委員会が2つの具体例を挙げるにあたって、当然質問の作成を担当する部会で議論が行われたわけです。ということは、大阪地裁15民事部と弁護士との間での、この問題に関する認識の開きには、かなり大きなものがあると言えるでしょう。

 

 

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