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「燃えよ剣」 土方歳三 その2

コラム

2019年1月4日
「燃えよ剣」 土方歳三 その2

2019.1.4

今日も大阪市天王寺区(大阪上本町・谷町九丁目)の事務所で、交通事故被害者からの受任事務を処理しています。

今朝、司馬遼太郎先生の「燃えよ剣」を読み終えました。最後に、陳舜臣先生の解説があり、その一文がまさに自分の姿と重なるため、ここに引用します。

「『燃えよ剣』の終盤は、筆がとみに挽歌のしらべを帯び、それまでひきずられるように、時間を忘れて読みふけっていた読者をして、ふと頁を繰る指を、しばらくとめさせる。」

土方はアーティストでした。その最高傑作にして遺作といえるのは、自らの死でした。勝敗の決した戦場で、それでも戦い抜きます。土方の戦いを止められたのは、死だけでした。

最後に、土方が自分の最後を汚さぬという意思を、いかに強くもっていたかがわかるエピソードを引用しておきます。

「五稜郭末期のころ、大鳥の提案で函館町民から戦費を献金させようとした。

『焼け石に水』

と、歳三は反対した。

『五稜郭が亡びてもこの町は残る。一銭でも借り上げれば、暴虐の府だったという印象は後世まで消えまい』

そのひとことで、沙汰やみになった。」

 

 

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