コラム

2020年11月10日
～大阪の交通事故弁護士～　まだ何者でもなかった頃の債権回収　その５

２０２０．１１．１０

今日も大阪市天王寺区（大阪上本町・谷町九丁目）の事務所で、交通事故被害者からの受任事務を処理しています。

私も、諦めるべき筋であれば諦めが早い人間ではありますが、本件では、敷金という目ぼしい財産があり、それを大家さんが完全に握っている以上、大家さんさえ落とせばどうにでもできる筋だと読んでいました。この筋読みについては、弁護士となった今でも同じ結論をとります。

何を言いたいのかというと、人は知識がないと、筋や落としどころを正しく読み切れないため、諦めるべきでないところで諦めざるを得ないということです。もちろん、逆もあり得ます。無理筋をゴリ押ししようとするケースです。

また、大家さんの心を掴めるかという点が、本件の最重要ポイントです。人はあまり他人のために面倒くさいことをしようとは思いません。この点では、運もあったのでしょう。

ただ、私自身は、この点に関しては楽観的です。人は話せばわかるとは思いませんが、「私が」話せばわかることは多いんだよな、という漠然とした自信があります。また、人に動いてもらえることが多い人生を歩んできたような気がします。これらは、単純に子供の頃からの経験則から導かれる結論です。

弁護士になって様々な交渉事をするようになり、他人を説得して動いてもらうことが多くなってからは、俺は物心がついた頃から弁護士をしていたような気がする、と思うことが少なくありません。まあ、天職というものでしょう。