コラム

2019年4月29日
知識について　その7

２０１９．４．２９

連休中も、大阪市天王寺区（大阪上本町・谷町九丁目）の事務所で、交通事故被害者からの受任事務を処理し、また電話相談を受け付けています。

実際に、加害者側・損害保険会社側の弁護士以外の弁護士に対して、交通事故賠償実務に関する問いかけをしてみても、具体的な経験に基づく意味のある回答というのは得られないことが多いな、という感覚は、正直なところあります。経験不足の人間に特有の、踏み込みの浅い答えや沈黙が多いですね。

このようにして、加害者側・損害保険会社側の弁護士が、それ以外の弁護士を、文献によることなく口頭で「教育」していくという現実があるとすれば、やはりどうしても「裸の３．５倍基準論」のような被害者に不利であり、基本的な文献の記載に反し、かつ裁判官からも否定されるような見解が、なぜか弁護士会における研修レジュメに掲載されたり、また裁判官との懇談会にも裁判所の立場として登場するという現象は、説明できるのでしょう。

汚染された土壌からは奇形の樹木が生える、みたいな話です。別に加害者側・損害保険会社側の弁護士が嘘をついている、と言うつもりはないのですが、モノの見え方が私とは違うなと感じることが多いので。