2019.3.12
今日も大阪市天王寺区(大阪上本町・谷町九丁目)の事務所で、交通事故被害者からの受任事務を処理しています。
なお、実は私は、「むち打ちで治療期間6か月以内であれば、3.5倍基準の適用はあり得ない。」と考えているわけではありません。「可能性はあるものの、ほぼないだろう。」という認識です。
やはり現実に起こる事件には様々なものがあるため、極限的な事案を考えた場合、裁判官が3.5倍基準を適用することが公平に適う、と考えるケースはあるのではないか、そう思っています。
例えば、被告が、事故による原告の受傷すら否認しているような事案をイメージして下さい。裁判官としては、被告の言うとおりかもしれないが、やはり受傷は認めた上で症状固定時期や慰謝料額を調整して妥当な解決をはかろう、と考えたとします。この場合、症状固定時期を医師の認定よりも大幅に前倒しするか、それとも、やはり医師の裁量を尊重して症状固定時期は医師の認定どおりとし、入通院慰謝料の算定の際3.5倍基準を活用した方が妥当なのか、については、具体的事案に応じて裁判官が裁量をもっていると考えるべきだと思っています。
要するに、何をもって「長期かつ不規則」とするのか、については、前記のとおり諸々の事情を考慮して判断されることから、「むち打ちだから」という一要素のみで決めつけるのは避けた方が安全かな、と考えています。
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