(8)葬儀関係費
〔平成14年1月1日以降〕
150万円
〔平成10年1月1日以降〕
無職の未成年者 100万円
その他の者 120万円
ただし、30万円を限度に加減できる。
死亡の事実があれば、葬儀の執行とこれに伴う基準額程度の出費は必要なものと認められるので、特段の立証を要しない。
ただし、実際に支出した額が基準額を下回る場合は、実際に支出した額をもって損害と認める。
葬儀関係費
原則:葬祭料、供養料のほか、墓碑建立費・仏壇費・仏具購入費・遺体処理費等の諸経費を含む
「特別の事情がない限り、基準額に加えて、これらの費用を損害として認める扱いはしない。」とされているが、この「特別の事情」が認められることは稀である。
遺体運送料を要した場合:相当額を加算
受け取った香典:損害から差し引かない。
支払った香典返しや弔問客接待費等:損害と認めない。
(9)その他
事故証明書等の文書料(ちなみに、診断書作成費等の文書料は、「治療関係費」とされる。)、成年後見開始の審判手続き費用(交通事故で頭部を強打し、成年後見が必要になることがある。)等
→ 必要かつ相当なものにつき認める
医師等への謝礼:認めない(かつては認められていたが、やはり今日では・・・。)
その他、交通事故と相当因果関係のある損害については認める。
(例)旅行をキャンセルせざるを得なかった場合のキャンセル料
学校を留年せざるを得なかったことによる授業料
子の養育・看護ができなかったことによる子の保育料等
以上で、積極損害の解説が終了しました。次回からは消極損害の解説に入ります。