コラム

2020年10月21日
～大阪の交通事故弁護士～　忘己利他

２０２０．１０．２１

今日も大阪市天王寺区（大阪上本町・谷町九丁目）の事務所で、交通事故被害者からの受任事務を処理しています。

ときどき、IQよりもEQ（こころの知能指数）が重要であるという話は出てきます。弁護士もその通りだと思っています。

実は、若い頃の私はIQ信仰が強かったと思います。しかし、独立して完全な自営業者になってからは、IQよりもEQの方がはるかに重要だと考えるようになりました。多分、弁護士にはありがちな進化の過程でしょう。若い頃は勉強すべきことが多すぎて、弁護士にはまずはIQ、頭の良さが重要だと思うようになり、しかし独立してお客様を自力で獲得する必要性に迫られると、EQの重要性を強く感じるようになるわけです。

EQには、様々な要素があると思いますが、私は、忍耐力や自制心が重要な要素であると思います。短期的な感情を抑えて、長期的な利益を最大化することが習慣化されていること。人生は、一生続くマシュマロテストのようなもの。

ちなみに、天台宗には、宗祖である伝教大師最澄様のお言葉として、「忘己利他（もうこりた）」というものがあります。己を忘れて他を利することの大切さを説くものです。思うに、この精神は、自営業者にとって非常に大切なものです。自営業者は、ギヴ・アンド・ギヴです。与えることを喜びとして生きることが、自営業者にとっては極めて利己的な行為となるという、逆説的なところがあるわけです。