コラム

2020年8月26日
～大阪の交通事故弁護士～　任意保険を強制すべき？　その２

２０２０．８．２６

今日も大阪市天王寺区（大阪上本町・谷町九丁目）の事務所で、交通事故被害者からの受任事務を処理しています。

ちなみに、自賠責保険の傷害枠は１２０万円が上限です。お怪我の治療費、休業損害や入通院（傷害）慰謝料など全てが、この傷害枠で賄われることになっています。

例えばむち打ちで半年程度の期間、週３，４回通院しますと、自由診療の場合、８０万円位の治療費がかかってしまうことがあります（もっとかかる場合もあるのですが・・・。）。治療費以外の賠償を、残りの４０万円位で済ませることは難しいのです。もちろん、入院手術を伴うような交通事故であれば、数百万円の治療費がかかることもあります。治療費すら自賠責保険では不足するわけです。

また、１２０万円の枠内で収まるような軽微事案でも、慰謝料の算定は自賠責保険で決められた方式に従いますので、裁判基準との差額は大きいです。最近は、弁護士特約の普及により、被害者側に弁護士が入りやすくなっていますので、加害者になると裁判基準の賠償責任を覚悟しなければならないわけです。

ですから、自動車を持つ、あるいは運転するならば、対人賠償無制限の自動車保険には加入してください。保険料についても、ネット損保であれば、対人賠償無制限のみであれば、そう高くはなりません。実際には対物賠償無制限もセットになっていることが多いと思います。