2020.1.25
今日も大阪市天王寺区(大阪上本町・谷町九丁目)の事務所で、交通事故被害者からの受任事務を処理しています。
現在の保険会社や多くの法曹は、以下の式を信じているのではないでしょうか?
事故後=椎間板の突出+痛み痺れ
事故前=椎間板の突出
事故に起因する範囲=事故後-事故前
=(椎間板の突出+痛み痺れ)-椎間板の突出
=痛み痺れ
=自覚症状のみで他覚所見なしであるため14級
しかし、現実には、以下の式に近い症例が多数派だと考えるのがむしろ自然です。出ていなかった症状が、事故により出てきたという事実は、軽視されるべきではありません。
事故後=椎間板の突出α+痛み痺れ
事故前=椎間板の突出β
事故に起因する範囲=事故後-事故前
=(椎間板の突出α+痛み痺れ)-椎間板の突出β
=椎間板の突出α-椎間板の突出β+痛み痺れ
=椎間板の突出(α-β)+痛み痺れ
=他覚所見ありと認定しうるため、12級の可能性
中には、α-β=0やα-β≒0と評価しうる事案もあるのでしょうが(特に後者はそれなりに存在すると思われます。)、それは加害者側、つまり多くの事案において保険会社側が主張立証すべきであると考えております。仮にα-β=0であることが加害者側より立証できたのであれば、椎間板ヘルニアとの因果関係は否定されることになり、14級に当たるかの問題となるでしょう。また、α-β≒0であれば、後遺障害については12級としたうえで、次にその程度に応じて素因減額を検討することにより損害の公平な分担を目指すべきというのが、私の思考です。
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