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~大阪の交通事故弁護士~ 外傷性ヘルニアで12級13号という主張について その9

コラム

2020年1月19日
~大阪の交通事故弁護士~ 外傷性ヘルニアで12級13号という主張について その9

2020.1.19

今日も大阪市天王寺区(大阪上本町・谷町九丁目)の事務所で、交通事故被害者からの受任事務を処理しています。

もちろん、加重というものは、既に身体障害があった場合に問題となるので、無症状性ヘルニアを非該当として評価せざるを得ない以上、この場合は加重の議論がそっくりそのまま当てはまるわけではないというのが、一般的な考えなのでしょう。

しかし、他方で無症状性ヘルニアがあったことをもって、現に症状を伴うヘルニアがあっても、それを外傷性ヘルニアとは区別し、椎間板の突出状態そのもののみ「引き算」を行うことが、総論において加重制度を規定している自賠責保険のあり方であるとしたら、抵抗を感じる法曹や医師は少なくないのではないでしょうか?唐突に、無症状性ヘルニアの「潜在的な障害」という面が重視されているように感じられて仕方がありません。

もちろん、まごうことなき外傷性ヘルニアと、例えば高齢者がごく軽微事故で痛み痺れが出てきて、MRIを撮ったところヘルニアが確認されはしたたが…というケースが、法的に全く同様に評価されるべきであるとは、私も思いません。

しかし、それは民事訴訟における賠償額の算定の場面で判断されるべき事柄であると、基本的には考えております。つまり、自賠責保険では12級13号を認めた上で、その後の民事訴訟において、例えば、①素因減額、②後遺障害逸失利益の労働能力喪失期間の認定、更には③極限的な場面では相当因果関係の否定などが想定されます。ここでは、本件事故がなかったとしても、いずれは同程度の神経症状が出現したであろうこと等の主張立証を、主として加害者側に求めることになります。

ただし、私は自賠責保険が、外傷性ヘルニアと変性所見としてのヘルニアとを、峻別しているという考え方そのものにも、少なくはない疑問を感じてはいるのですが。

 

 

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