2019.11.10
今日も大阪市天王寺区(大阪上本町・谷町九丁目)の事務所で、交通事故被害者からの受任事務を処理しています。
私が楕円球を追いかける高校生だった頃、フランス代表にセルジュ・ブランコという素晴らしい選手がいました。彼が代表を引退したのが、今ネットで調べると1991年、私が高校を卒業した年です。この頃、私はある雑誌を購入し、ブランコの引退インタビュー記事を読んだはずです。その中で印象に残ったのは、
「ラグビーは適応のスポーツ。相手方はもちろん、レフェリー、天候そしてグランド状態などの客観的条件を正確に把握し、それらに最適な選択をしなければならない。」
という言葉です。この言葉は、今も私の座右の銘の一つと言ってよいかもしれません。
というのは、弁護士の仕事もこのようなものだからです。相手方、裁判官などの判断者、依頼者、事実関係、証拠そして法律などのルールという様々な要素を総合して、それらに最適な選択をしていくのが弁護士です。実際の仕事においては、これらのうちのいずれかに不満を持たざるを得ないことが少なくないのですが、それでも何とかしていくのが私たちの仕事です。この感覚は、ラグビーをしていた頃と変わりません。
また、弁護士にとって必須の集客、営業についても同様のことが言えると思います。弁護士は、一般の方が弁護士の良し悪しなどわかるわけがないとか、広告をバンバン打ちまくる大手の弁護士法人に対する批判など、不平不満、愚痴を言いがちです。職業柄、文句を言うのが習慣になっているような人も多いように感じます。しかし、文句を言っている間は、有効な対抗策を真剣に考えていないのではないでしょうか。勝負は既に始まっているし、誰も止められないのです。この現実に対する最適な選択肢を考えなければならない、そういう真剣勝負から逃げているだけではないのか、というのは言い過ぎでしょうか。
もう一つ、その雑誌に記載されたブランコの言葉で記憶に残っているのは、最後のワールドカップが思い通りの結果にはならなかったことについて、彼は
「それも人生の一部さ」
とコメントしていました。努力をしても望む結果が出ないことは、誰の人生にも起こることです。そういうときに、こういうコメントでもしながら、前向きに「次の獲物を探す」という生き方をしていきたい、と若い頃に思いました。
努力をすれば必ず達成できるような目標であれば、達成しても感動はないでしょう。見果てぬ夢で終わるかもしれない、それでもその夢を追いかけたい、そういう夢を持ち続ける人生を楽しんでいきたいと、いい年をした今でも思っています。
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