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日弁連交通事故相談センターの研修「高次脳機能障害に関する裁判例の動向」 その28

コラム

2019年8月29日
日弁連交通事故相談センターの研修「高次脳機能障害に関する裁判例の動向」 その28

2019.8.29

今日も大阪市天王寺区(大阪上本町・谷町九丁目)の事務所で、交通事故被害者からの受任事務を処理しています。

6月14日、私は東京まで出張し、公益財団法人日弁連交通事故相談センターの「高次脳機能障害に関する裁判例の動向」という研修を受講して参りました。その内容を報告します。

エ 立証方法の続きです。

次に、②被告側の反証についてポイントを整理すると、

・被告側の主張に沿う医学的意見を提出する

・神経心理学的検査の結果が良好であること

・医療記録中に症状が軽いことを示すエピソードがあること

・就学状況、就労状況、単独での外出状況(買い物、通学、通勤)

等を主張することが多いということです。

具体的な立証方法として、尾行等により被害者を撮影した写真やビデオ等を含む行動確認調査報告が提出されていると思われる例も少なくないということです。これらは、外出できない、他人と意思疎通が一切できない、歩けない等、重度の障害や身体麻痺等を原告側が主張している事案では、被告側の反証として大きな効果があります。

他方、編集されていることや断片的なものでしかないことから、ビデオをふまえても自賠責認定を変更しない例もあります。

 

 

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