2019.7.17
今日も大阪市天王寺区(大阪上本町・谷町九丁目)の事務所で、交通事故被害者からの受任事務を処理しています。
後遺障害分野における加重障害の話の続きです。
問題は、この「同一部位」をどう理解すべきか、です。自賠責保険は、労災保険を手本にしているのですが、労災障害認定基準においては、「同一部位」とは「系列」のことであるとしています。「系列」とは、身体の部位別・障害態様別の最少区分の分類のことですので、まあ合理的な考え方と言えます。
ただし、神経系統の障害・精神の障害について、全ての障害状態は同一部位であり同一系列であるとされている点については、批判が強いのです。確かに、神経系統の組織は全身にわたり連続性がありますので、医学的・解剖学的に考えれば自然なのかも知れません。
しかし、これでは賠償実務において、あまりにも加重とされる範囲が広すぎます。ここで加重とされるということは、損害額を制限するということですから、果たしてこれが賠償実務上の合理性を有しているのか、というサイエンスの世界とは異質の問題が生じます。
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