2018.12.14
今日の大阪市天王寺区(大阪上本町・谷町九丁目)も、やはり寒いです。
11日の続きです。過失相殺~素因減額の話です。
(2)好意(無償)同乗
単なる好意(無償)同乗であること:減額事由にならない
無免許運転や飲酒運転であることを知っていながら同乗したなど、
危険な運転状態を容認し、
あるいは危険な運転を助長、誘発した場合:減額事由となる
(3)素因減額
身体的要因による減額と心因的要因による減額がある
ア 身体的要因による減額
(ア)被害者に対する加害行為と被害者の疾患とがともに原因となって損害が発生した場合
→当該疾患の態様、程度などに照らし、加害者に損害の全部を賠償させるのが公平を失するときは、民法722条2項の過失相殺の規定を類推適用して、被害者の当該疾患を斟酌することができる
(イ)被害者が平均的な体格ないし通常の体質と異なる身体的特徴を有していたとしても、
それが疾患に当たらない場合
→特段の事情の存しない限り、被害者の身体的特徴を斟酌することはできない
※ それが疾患に当たるか、身体的特徴に留まるのか、がポイントになります。
保険会社は、特に裁判になるとしばしば素因減額を主張しますが、一般的に判決で認められることは少なく、特に下位等級の後遺障害事案では認められにくい傾向が強いと感じています。
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