北方健三さんの「チンギス紀」を2巻まで読み終えました。後にチンギス・ハンとなるテムジンが、その片鱗を感じさせる若者として描かれています。
印象に残ったのは、テムジンが「組織」を強く意識する人間とされていることです。具体的には、各百人隊の力を均衡させることにこだわる、また実戦部隊のみならず軍事物資の生産・補給についても多くのリソースを割こうとする等の描写が、繰り返されます。
また、テムジンが鉄の生産に執念を燃やす若者として描かれているのも興味深いところです。この鉄こそがテムジンの躍進の一大要因である、ということを丁寧に説く作品になるのかもしれません。
今後の展開に期待しながら、秋の第3巻発売を待ちます。