2021.1.31
今日も大阪市天王寺区(大阪上本町・谷町九丁目)の事務所で、交通事故被害者からの受任事務を処理しています。
ただ、主婦休損、家事休損にせよ、買替諸費用にせよ、保険会社が、裁判実務上非常に通りにくいことを平然と言ってくるのには、豊富な成功体験に裏付けられた自信があるからだと思います。確かに、むち打ち事案で後遺障害がつかない事案とか、物損のみの事案では、多くの依頼者、代理人弁護士ともに、早期解決を志向する傾向はあるのかもしれません。しかし、誰のための早期解決なのか、依頼者に誠実に説明をし、相手方には粘り強く説得をし、依頼者が訴訟までは望まない事案であるとしても、交通事故紛争処理センター(紛セン)や日弁連交通事故相談センターなどのあっせん手続きを利用することも検討するなど、弁護士として、できる限り保険会社に、法律的におかしな成功体験を与えないよう、心掛ける必要があります。
主婦休損、家事休損について語り始めると、結構深く、長くなりますので、そろそろ終わりたいのですが、ただ、日本においては女性の家事労働が無償と評価されるのがむしろ常識的であるかのようなこれまでの状況において、交通事故の被害者になったとたんに、全女性平均賃金レベルで労働価値を評価するという、「非」常識な考え方は、日本の司法権が、男女平等の理想に従い、珍しく未来を先取りしてきたという意味で、日本の裁判所の数少ない宝だと思うのです。この宝を、保険会社はできるだけ価値を貶めようと懸命な努力をされます。それに屈することなく、この宝を、宝たらしめ続けるのが、在野の弁護士、草莽の責務であると、これは専業主婦である母に育てられた私としては、素朴に信じているのです。
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