2021.1.17
今日も大阪市天王寺区(大阪上本町・谷町九丁目)の事務所で、交通事故被害者からの受任事務を処理しています。
なお、稀に弁護士を入れても賠償額が上がらないというケースはあります。特に、小さめの事故で、被害者側に相当程度の過失割合があり、既に自由診療の治療費や休業損害でかなりの金額が既払いになっている場合です。
このようなケースでは、お願いベースの示談交渉となりますので、賠償額を上げられるかは不明で、かつ上げられても少額です。したがって、弁護士特約でもない限りは、弁護士としては受任をお断りするか、完全成功報酬制で「上がった金額の何%」とするかのいずれかでなければ、受けないと思います。
なお、完全成功報酬制と称しながら、「上がった金額の15%+10万円」などとしている法律事務所が散見されます。しかし、これはちょっと違うのではないか、と思います。着手金を10万円としつつ、成功報酬をいただく際の後払いでOKです、という仕組みに、経済的には等しいと思うのです。着手金の支払いを待ってあげるよ、というものかな、と。
何が違うかと言いますと、「上がった金額の何%」とするタイプの完全成功報酬制では、お客様が弁護士を入れて損をすることが、弁護士を入れる前の提示が撤回されない限りは、ありません。(ほとんど)上がらない場合のリスクを、弁護士側が全て負担するものです。
しかし、「上がった金額の15%+10万円」の場合は、万一上がらなくても、依頼者が10万円を負担するわけです。
完全成功報酬制というものには、明確な定義はありません。しかし、お客様に損をさせないことに主目的があるものと、一般的には認識されていると思うので、「上がった金額の15%+10万円」というタイプのものには、問題を引き起こす可能性があるかな、と思っています。
■■□―――――――――――――――――――□■■
岸正和法律事務所
【住所】
〒543-0072
大阪府大阪市天王寺区生玉前町3-25
タマダビル803号
※ 近鉄各線大阪上本町駅
大阪メトロ各線谷町九丁目駅からすぐ
【電話番号】
06-6777-7157
【営業時間】
09:00~19:00
【電話受付時間】
08:00~23:00
【定休日】
不定休
■■□―――――――――――――――――――□■■