2020.6.1
今日も大阪市天王寺区(大阪上本町・谷町九丁目)の事務所で、交通事故被害者からの受任事務を処理しています。
東北大副学長の大隅先生による解説です。記事内の「03~04年にかけて、老人の肺炎予防を目的に、BCG接種の効果について」行われた臨床研究には関心があるのですが、この記事を注意深く読みますと、
① ツ反陽性群=BCG非接種群
② ツ反陰性群かつBCG接種後陽転群
③ ツ反陰性群かつBCG接種後非陽転群
の3群に分類し、その後の肺炎発症率が、①≒②<③だったというのが認定される事実のようです。
とすれば、「すなわち、BCG接種は免疫反応性の低下した寝たきり高齢者において、肺炎発症の予防効果を有することが明らかにされたのである。」とまで言えるのか、疑問ではあります。
有意の差が出ているのは、②と③の間なのでしょうから、「もともとツ反陽性の人及びツ反陰性であってもBCGによりツ反陽性に転じた人は、もともとツ反陰性であってBCGによってもツ反陽性に転じなかった人よりも、肺炎になりにくい」というオピニオンならば導けそうな気がするのですが。
仮にツ反陰性群をBCG接種群とBCG非接種群の2群に分けて、両者を比較対象すれば、BCG接種による違いがダイレクトに見えてくるように感じるのですが。
上記実験から導けるオピニオンとしては、「ツ反で陽性の人は強いし、陰性の人は弱い。また、BCG接種によりツ反が陽転した人と、最初からツ反陽性の人との間には、有意差がない。」ということのように、素人目には映りました。BCG接種によりツ反陽転できる人は、もともと何らかの強みを持っている可能性もあるでしょうね。
と言いながら、その前のページの記事にあるオランダ等の研究もあるので、私もBCGが自然免疫を訓練された状態にすることについては、肯定的な立場なのですが、この東北大の研究からそれを推論するのは、推論過程としてはどうなのかなと思いました。
もちろん、記事になる過程で省略された推論過程があろうかとは思います。ただ、BCG接種による効果を見たければ、BCG非接種群との比較をした方が良いのではないか、とは思います。
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